
Concept
白帆夕.netは「小説家を目指していた10年前の自分」を、現在の技術と環境を使ってプロデュースしていく、いわゆる「個人出版」の実践ページです。試み自体を一つのコンテンツとして捉え、作品と共に紹介していきます。
小説家を志した少年や少女が、社会で生きていくための着地点として、職業ライターや編集者、国語教師などになっていくことは、この社会で生きていく以上、仕方のないことです。新たな生き方を上手に見つけられた人は、筆を置くこともあるでしょうし、趣味という位置付けで書き続けることもあるでしょう。うまいこと社会との着地点を見つけられず、夢にしがみ続ける人もいるかもしれません。
私は「お金を稼がなければならない」という至極当たり前の常識にうまく馴染めないまま、かつての夢を叶えるでもなく、立派な社会人になるでもなく、宙ぶらりんでただ翻弄され生きてきました。
結局社会に適応することはできませんでしたが、気づけばこれまでの足掻きの中で、編集やデザイン、webなど広範なスキルが身についており、「あれ、これってやろうとさえ思えば自分で出版まで持っていけるんじゃない?」という状態になっていました。
かつて大手の出版社で書かせていただいていた時期、生意気の盛りで散々編集者に盾突き、結局自分自身を潰してしまった過去があります。その頃から「いつか自分で自分の出版社を作るんだ」というのが一つの目標でした。
その長年の目標もあって、「誰にでもできるけど、社会的価値観ではバカバカしいから誰もやらないこと」を敢えてやろうと思うのです。
「社会的にあまりにも幼稚」「年齢相応の生き方をしろ」等、たくさんのお叱りがあるのは当たり前のことです。
しかし、結局私は社会的な人間にはなれませんし、どうしても表現者としての自分を止めることはできませんから、実利や評価、社会性などは一切無視して歩き出してみようと思います。
なお、社会的仕事である「編集プロダクション事業」を最優先で行うため、このプロジェクトは私の全仕事の中で最も優先度の低いものとなります。そのため、長期的なものになるかもしれません。